いのちのバトン

ちいさな頃。
ねこもりやのそばには
ばあちゃんと
そして
「犬」と「猫」がいた。
いつも一緒だった。
あたりまえのように
どこのうちにも
なにかしらの
生き物がいた。
むかしの写真をひっぱりだせば
ちょろパン姿で得意げにポーズをとる
がきんちょに
無造作に抱かれる迷惑そうな顔の「猫」。
自分よりはるかに
ちいさな
ちびまるこカットで洟垂れの「おしゅわり!」に
従順にしたがう利口そうな「犬」。
どんなときにも
そこには必ず「相棒」のように生き物がいた。
しっぽを強く握ったら
この子達も
「痛いんだ」
ねこもりやが
泣いてると
この子達も
「悲しいんだ」
生き物すべてに
痛む「こころ」があることも知った。
生きているものに
命というものが存在し
その命は
どれだけ頑張っても
どれだけあがいても
どれだけ願っても
消えることが
あることも知った。
19の厄年の初秋。
ねこもりやの厄をすべて引き受けて逝ったばあちゃん。
「一緒に入る」といって火葬場のひとを困らせた。
どんなに祈っても
どんなに願っても
生きるものすべてのいのちに
おわりがある。
だからこそ
愛しい。
だからこそ
慈しむ。
いま、ねこもりや家には
8匹の猫がいる。
ちゃんと
それぞれ誰かのいのちを引き継いで
それぞれの使命をもった
猫がいる。
10月8日。
目も開いていなかった「くり」を
仕事先の屋根裏からひろってきて三年。
二週間ほど前に旅立った「くま」と
同じ柄の「くり」を
生まれ変わりと
連れかえってきてもうすぐ三年。
あっという間。
あっという間の三年。

9月21日、
今日は
「くま」の三回目の命日。

くま

3 comments Add yours
  1. 命のバトン
    考えさせられるねぇ?^^
    ひとつひとつのいのちには、それを受け継いできた、思いだとか、愛だとか、一杯詰まっているんだよねぇ?
    そういうものを大切にして、はぐくみながら、
    これからも、くまのすけの人生の中で出会いる、出会うであろう命を、大事にしていきたいねぇ?^^b

  2. 生まれ変わり… 私もあると思います。
    以前うちにいた犬やうさぎは、みんな新しい命と交代で
    旅立って行きました。
    別れがあれば、出会いがある。だからこそ、いくらガブガブかまれ
    ようが(笑)出会えたネコ達を大切にしなきゃなーって思います。

  3. はじめまして。
    素敵な音楽、素敵なブログですね。
    また、足を運ばせていただきます。

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