手のひらを太陽に~生きるということ。

太陽

ぼくらはみんな 生きている
生きているから 歌うんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから かなしいんだ
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくの血潮(ちしお)
ミミズだって オケラだって
アメンボだって
みんな みんな生きているんだ
友だちなんだ

ぼくらはみんな 生きている
生きているから 笑うんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから うれしいんだ
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくの血潮
トンボだって カエルだって
ミツバチだって
みんな みんな生きているんだ
友だちなんだ

ぼくらはみんな 生きている
生きているから おどるんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから 愛するんだ
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくの血潮
スズメだって イナゴだって
カゲロウだって
みんな みんな生きているんだ
友だちなんだ

これも、やなせさんの作詞。

子供の頃、だれだって一度は歌ったことがある。

大きな声で、力強く、そして元気良く。

 

ミミズだーって、オケラだーって、アメンボだーーーって~~image64.gif

 

こんなに深い歌詞だなんて当時は考えもしなかった。

自分の身体に脈々と流れる熱く紅い血。

今、ここにこうして僕たちは生きているんだと。

生きているということ、それだけで素晴らしいことなんだ。

 

生前、さまざまな活動を精力的にされていたやなせたかしさん。
やなせたかし責任編集 詩とファンタジー「手のひらを太陽に」つなごう心と心プロジェクト

やなせたかし責任編集 詩とファンタジー「手のひらを太陽に」つなごう心と心プロジェクト

2007年10月創刊……やなせたかしのもとに人気イラストレーターたちが集い、投稿詩とのコラボレーションで誕生するファンタジーの世界がスタート。人と人、人と自然のコミュニケーションが希薄になり、想像力が失われがちな時代へおくる、新しい詩の投稿雑誌。

 

「詩とファンタジー」では、前号15号より、東日本大震災の被災地へ本誌を届ける「『手のひらを太陽に』つなごう 心と心」プロジェクトを開始いたしました。
被災した東北各県の小中学校などへの郵送による寄贈に加え、岩手県釜石市と宮城県本吉郡南三陸町を訪れ、直接現地の方々へ手渡すなど合計4,000冊を超える「詩とファンタジー」を寄贈いたしました。

やなせたかし責任編集 詩とファンタジー「手のひらを太陽に」つなごう心と心プロジェクト

改めまして、ご冥福をお祈り申し上げます。

画像:lenonさんの太陽 – 写真共有サービス 「写真部」 byGMO

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