桜の記憶 ~その拾


公開日:2008年06月16日 月曜日   〇年前のこの日、何してた?
Categories: Diary | Tags: | 閲覧数:0 | 1 comment

 

父が 
いつもの場所で
いつもの様に
いつもよりいっそう身を屈めるようにして
新聞を読んでいる。

 

この世代にしては珍しい長身が
時として父をこのうえなく若々しく見せるその背中は
こうして
早朝の薄明かりの中で出会うと
確かに明らかな老いを見せ、
父の歩いてきた道程の長さと深さを想像させる。

 

その背中に抱きついて
「ありがとう」と言いたい衝動を
いつもの甘え下手の私がそっと押し戻し、
「おはよう」と
なんでもないフリでやり過ごす。

照れたときの癖の
左頬をちょっとゆがめて笑う困った顔も
年々とおくなった耳を
「聞こえる」と言い張る時のすこしムッとした表情も
とてもとても
愛しい。

 

子供の頃、
この父のこんな姿をみたら
きっと幻滅したのかもしれない。

父親としての威厳や怖さ。

それがわたしにとっての
この父の全てだった。

こんな子供のような優しい顔をする父親になるには
この父の人生の道程の全てが
きっと
必要だったのにちがいない。

あの頃の父と同じ年になって
あの頃の父が随分と若かったことを改めて思い知る。
桜の記憶

Bonnie?さんのさくら、だいすき。 – 写真共有サービス 「写真部」 byGMO

もし、気に入っていただけたらシェアしていただけると嬉しいです♪ この記事へのリンクはこちら↓コピーしてHTML編集画面に貼り付けでお使いください。

ブログの更新情報はこちらで配信中~
Feedlyで購読
follow us in feedly
更新をメールでお知らせ 配信: FeedBurner

sponsored


公開日:2008年06月16日 月曜日   〇年前のこの日、何してた?
Categories: Diary | Tags: | 閲覧数:0 | 1 comment

著者 ねこもりや

どうぶつ占いは「コアラ」。ボーっとする時間が常に必要。”猫になりたい”とひたすら願う怠けもの。

My Photos

One Comment

  1. 素敵です。
    お父さんのこと、大好きな気持ちがこちらにも伝わってきます。
    なかなか素直な気持ちって恥ずかしくていえないですよね。

Leave a Reply

Required fields are marked *


CAPTCHA


back 前の記事

次の記事 next