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今年で74歳になる父。
亡くなった祖母(父の母)の歳をはるかに越え、
最近、
ますます祖母に似てきた。
お昼ごはんを食べてちょっと横になった時の
頬から首にかけての筋張りかただとか。
新聞を読むときの
老眼鏡をかけた頬がすこし紅潮した横顔だとか。
そして、
こんな風に、
お惣菜のあきがらを物入れにしてしまうとこも。
祖母はほんとに物を大事にする人だった。
年頃には
それがなんとなくけち臭くびんぼったらしい気がしてイヤだったけど。
父のふでばこやボロボロになった手提げかばん。
ゴムがゆるくなったお気に入りのトランクス。
物を大事にするということは
愛着がありすぎて捨てられない30年前のぬいぐるみと同じなんだ。
他人にとっては
どうでもいいものだけど
本人にとっては体の一部なのだから。
ねこもりやにも祖母の捨てられない血が確実に流れている。
だけど
歳を重ね
ますますひどくなる父の猫背は・・・
祖母は、
それはそれは背筋のシャンっと伸びた清清しい人だった。
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