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車での移動に慣れると、歩いたり自転車に乗って何処かへ行くということがほぼ無い。
涼やかな秋の気配と彼岸花の鮮やかさに血迷って、半年以上は乗っていない自転車に跨った。
車ならなんてことない2キロの距離。
「あれ、こんなとこに湧き水が♪」
「へー!ここって空き家なんだ〜」
見慣れない景色にワクワクしながらまるで子供のように好奇心でいっぱい。
そんな冒険心はほんの数分で何処かへ。
いつも5分かそこらで辿り着くはずの郵便局。
行けども行けども、延々と続く杉林。
こげどもこげどもちっとも進んだ気がしないデコボコ道。
いつも通り下駄履きなのも災いし、たった2キロの道のりが遅々として進まない。
時に降りて自転車を押しながら、時に小学生のように立ち漕ぎしつつ、へとへとになって辿り着いた局のカウンター。
急に涼しい場所に入って一気に汗が吹き出す。
帰りは来た時とは違う道を通って帰ろっと。
行きはよいよい、帰りは・・・って言うけど、帰りの方が遥かに楽だった。
行きは山際の方が涼しいだろうと旧道を通ったので、でこぼこと道の上がり下がりが激しく、帰りは舗装されたひらけた道なので比較的なだらかな道だったからか。
川を覗き込む余裕さえあったほど。
セカセカと忙しなく(せわしなく)生きていると、たまにこんな風に時の流れを強制的にゆっくりにシフトさせてみるってのも大切なこと。
時には効率的じゃなくて無駄に思えるけど必要なことをやってみる、そんな遊びが出来る自由がこの上ない幸せ。
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