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ふわふわまっ白で
やさしい目をしたおいちゃんが
ごはんを分けてくれたんだ。
おなかがすいて
へとへとで
おまけにさむくてさむくてこごえそうだった。
まっしろでふわふわやわらかそうなおいちゃんは
だまって僕に
ごはんをわけてくれたんだ。
ココのちかくの
おっきな道路の道端で
のってきた車からおろされとき、
いつものようにおっかけっこをするのかな
と
僕はとってもうれしかったけど
のってきた車は
どんなに一生懸命追いかけても
追いつけなくて
どんどんどんどん
ちいさくなって
ちいさくなって
みえなくなった。
どうしていいかわからなくて
あっちこっち歩いてみたけど
昨日までいっしょにいた家族のにおいは
どこにもなくて
とてもとても
こわくなった。
まっくらになって
朝が来て
また
まっくらになって・・・
何度目かに目覚めたとき
からだじゅうがびしょびしょに濡れていた。
雨だ。
僕は雨が大の苦手で
雨の日はいつも玄関の中に入れてもらってたから
雨がこんなに痛いなんて
知らなかった。
雨宿りできる場所を探して
こごえて棒のようになった足で歩いていたとき
あたたかい視線をかんじて振り向いた。
ふわふわまっしろなおいちゃんは
目だけで
こっちへおいで
といっていた。
毎朝、ごはんを分けてくれた。
時には
全部くれることもあった。
時々、
おうちのことを思い出すと悲しくなったけど
おなかがいっぱいになって
ふわふわまっしろなおいちゃんのそばでねむってると
なんだかとっても安心できた。
ある日
いつものお散歩から帰ってくると
見慣れない車が止まっていて
ねずみ色の帽子と洋服をきた男の人が
こっちを指差してなにか叫んでいた。
その
ねずみ色の人は
ものすごく怖い顔をして
こっちにむかって突進してきた。
「なにもしてないよ。なんにもわるいことしてないよ！」
大きな声で叫んだ。
大きな声で助けをよんだ。
大きな声でおいちゃんを呼んだ。
むかし
はじめて人間のとこに連れてこられたとき
入っていたのとおんなじ形だけど
だけど
やっぱりあれとはちがう
もっともっと大きくてがっしりがんじょうな鉄の檻が見えた。
あれに入れられたら駄目だ！
なぜか無性にそんな気がして涙がでた。
そして今、
ふわふわまっしろでやさしいおいちゃんがいたあの場所にいる。
ぐっすりとねむれるあたたかい寝床と
たっぷりのおいしいごはんがある。
あの時、
髪のながいおおきな目をしたきれいなおねいさんが
ねずみ色をした男の人に
なにか言っていた。
だから僕は
あのおおきな檻に入らずにすんだ。
ふわふわまっしろなおいちゃんのとこにいたとき
時々みかけたそのおねいさんは
「ガンジー」
と
いつもいつも
やさしい声で呼んでくれた。
どうやら
僕の名前は「ガンジー」になったらしい。
だから僕は
そばに落ちてた木っ端を口にくわえておどけてみせたんだ。
おねいさんはとっても喜んでくれた。
そして僕は
そのおねいさんが大好きになったから
ちょっとだけまた人間を信じてみようと思ったんだ。
僕にごはんをくれたふわふわまっしろなおいちゃんは
雪のいっぱいいっぱい降った朝に
おねいさんのセーターを着たままお空にかえってしまったけど
いまでも僕のそばにいる。
おねいさんにも見えてるみたいだけどね。
からだが大きくてかけっこも早い僕は
いつもまちがわれるけど
ほんとは「僕」じゃない。
おねいさんが僕に首輪をつけてココのおうちの家族にするっておとうさんにお願いしたとき、
「オスならいいよ。」
っていうんじゃないかとおもって
おねいさんはうそをついたんだって。
でもね、
ココのおうちの子になって二ヵ月後に
僕は「お母さん」になってしまったから
じつはもう女の子だってばれちゃってるんだけど。
なんだか
「わたし」より「僕」のほうがしっくりくるから
今でも僕は「僕」のままなんだ。
抜粋：ペットショップでこれから犬を買おうと思っている方がいらっしゃったら、
どうか、ここから一頭、幸せにしてあげてください。
新しい優しい家族を待ってる子がたくさんいます。
ペットショップに行く前に、どうか一度覗いてみてください。
ケダマの会～犬と猫のための家族探し
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ガンジー君、そんなことがあったんだ・・・がんばったね・・・
ガンジー君、お母さんになったんだね・・・
かわいい赤ちゃんたくさん産めて、幸せになってよかったよ?。
かわいいガンジーちゃん！
りきたん、涙が止まらなくなっちゃったよ・・・。
トラバありがと、ねこもりやさん。
ふわふわまっしろでやさしいおいちゃんありがと。
髪のながいおおきな目をしたきれいなおねいさんありがと。